畑の紹介
こだわり1「味が第一」
生食用ブドウにおいて味を第一と考えています。果樹栽培ではブドウ以外に柿や梨に桃など、多くの果樹が全国で作られています。
すべての果樹に共通する問題が畑の水はけで、水田跡地や粘土質の畑などで作る果樹の糖度は上がりにくく、糖度は1~2度下がります。そのためにこだわりを持つ農家では、水田跡地を埋め上げて排水を良くしたり、粘土質の畑の土の改良をする人もいますが時間と多額の費用が必要になり、なかなか取り組む農家がいないのが実情です。
私の住む西原村は阿蘇の火山灰土で「黒ボク土」で形成されています。黒ボク土は全世界の土地で3%しかなく、特徴として排水が抜群で大雨でも畑に水が溜まることがありません。ただ黒ボク土は排水が抜群のために、肥料が地下に流失するのが早く乾燥しやすい問題もありますが、肥料を多く必要としないブドウには好都合になっています。ブドウの生産が全国一の山梨は富士山の火山灰土で、性質は違いますが西原村と似た土壌です。
こだわり2「より深い旨み」
農園では与那国島で採掘し商品化された化石サンゴ「どなん」を入れています。化石サンゴは80種余りの豊富なミネラルが入っていて、ブドウの酸味が弱まる効果や多くのミネラルで「旨み」を上げる効果になっていると思います。ブドウは6月以降に畑に窒素が残ると甘みを阻害する特徴があります。農園では液肥「アリンサンデス N0(エヌゼロ)」を使用していますが、窒素が入っていない液肥でリン酸とカリで構成されています。カリは木を強くする効果でリン酸は甘みを上げる効果があります。少しでも旨みを増すために使う「どなん」と「アリンサンデスN0」は違いのあるブドウ作りの為に使う資材です。
こだわり3「農薬を減らす努力」
阿蘇外輪の山麓は風も強く雨も多くなり病気が多くなります。そのために当農園ではすべての畑で中古ハウスのパイプを探し、全て手作りしたハウスで生産することで病気の発生を減らすように心がけています。連棟ハウス25アール・単棟ハウス15アールを新品で建てれば、現在の価格で8000万円以上かかり新規就農では不可能に近い価格ですが、当農園では120~130万円で作れました。またブドウ棚も全て手作りにこだわり、40アールで価格を100万円以下の低予算で完成させました。新規就農や新たにブドウ作りに興味があれば、少しでもお役に立てればと思いますので遠慮なく問い合わせしてください。またアライグマによるブドウ被害が増えて、今後の対策で頭が痛い悩みになっています。
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